名古屋の町は大騒ぎ

名古屋でおこった江戸時代の事件を紹介

財産目当ての殺人かもって

元禄16年11月24日。
申(午後3時)頃、文左衛門は源太左へ頼母子に行く。
少し前、小山清右衛門が死ぬ。
妾はとても力が強く、僕の新六とかねて密通しており、清右衛門が死ぬとすぐに化粧などして少しも嘆かなかった。
金子・家財を全て奪い、婿の石原弥藤次には少しも金を遣わさず。
新六とは一緒に家を借りていた。
あるいは、清右衛門の病気が重くなった時に妾が絞め殺したと。
近頃聞いたところでは、小普請林太左衛門の妻は淫乱だと。
近所の酒屋薮下婚礼の振舞の際にこの妻は琴を持って行って弾いた。
どことも関係がないのにかくの如し。
太左衛門は接脚(後継)夫のためどうすることもできなかった。