名古屋の町は大騒ぎ

名古屋でおこった江戸時代の事件を紹介

再興なってめでたい

文政2年1月17日。
知恩院から円光大師の像が南寺町光明寺へ到着する。
講の仲間は幟を立てて迎える。
昔、葉栗郡極楽寺法然上人が3年住んでいたことがあった。
今は寺もなくなり、村の名だけが残っていたが、1年勢州松坂清光寺信囧上人が我府下西蓮寺で法談をした時にこのことを語った。
(朱書「摂州勝尾寺の記にあることを語る」)
調べて旧地再興の願いを済ませ、知恩院へ報告すると、僧生は感心なことだと花頂山最初の木像を写して仏に刻ませ、大師遺身(かたみ)の舎利と真筆の6字名号を添えて授けられたので葉栗郡の寺に納まる。
その機会にこの度開帳のため本町通を行列して寺に入り、到着すると読経が行われる。
19日から3日間大いに賑わうが、新しい寺はまだ建立されていないので隣村大毛村に府下大林寺末禅宗の土地があったのを譲り受け、大毛村極楽寺と改めて再興する。
本堂本尊阿弥陀仏も新たに彫り、知恩院より贈られる。
23日、大毛村へ輿入れする。
宮様より100両賜ったと云々。