名古屋の町は大騒ぎ

名古屋でおこった江戸時代の事件を紹介

これは怒るのが普通でしょう

元禄12年8月29日。
寅半(午前4時)に地震がある。
近頃、出雲(松平義昌)様御家老稲葉弥右衛門が僕を手討ちにする。
この前、弥右衛門の妻が16、7になる召仕の草履取と通じてしまう。
夏頃、弥右衛門が外から帰るとこの僕の蚊帳の中から女房が裸で出てきた。
弥右衛門が怒って、召仕と女房を激しく叱りつけ、切ろうとすると弥右衛門の継母で女房の実母である弥右衛門の母親が現れ、この場をおさめようとすると傷を負ってしまった。
弥右衛門は怒っていたけれど、母親を傷つけたことで困惑しおとなしくなった。
その後、穏便のため近頃まで僕を切ることはなかったが、近頃終に切る。
女房は乱心ということにして親谷田茂伯のところへ遣わし、牢に入る。