2023-09-02 由助、あなたが悪い 鸚鵡籠中記 宝永1年4月19日。和田六左衛門召仕由助は百姓で信府村の者であった。同じ村から来た百姓で若党高橋紋右衛門と同僚であった。ある時、由助が紋右衛門の女房を犯したことが露見し、若党と由助は口論となったと云々。昨日夕暮れころ、目薬を求めると言って暇を貰って出かけたが、その夜は帰って来なかった。この日未半(午後2時)頃、鍛冶屋町下清浄寺の裏の通りの途中で喉と腹を少しずつ切ったが、死んではいなかった。その夜、夜中過ぎに六左衛門のところに引き取る。在所へ遣わし養生させる。由助は24。