名古屋の町は大騒ぎ

名古屋でおこった江戸時代の事件を紹介

乱心というか元々の変人

元禄13年1月14日。
角田伝蔵が指矢のため上京する。
親の近江守同心角田勘太夫、師の長屋忠左衛門らも同道する。
大公から小判200両を下される。
近頃、2日のこととも、大塩波右衛門弟の半六が乱心する。
追い籠め(部屋に入れて出入を禁じる刑罰)とする。
以前、半六は道で後藤弥次右衛門・井野口六郎左衛門に出会った。
半六が連れの者に、自分の力でこの供先(供まわりの先方)を割って見せようと言いながら供先の中へ入っていった。
供の者はこれを止めようとし、主人が叱りつけてこれを止めた。
そしてその名を問いたださせた。
またある時は女乗物に出会い、どなたかと戸を開けた。
若党が止めようとすると、主のところの女であるので気にするなと言った。
近頃、御用人横井源五兵衛が波右衛門に半六の悪さを知っているかと尋ねた。
浪右衛門は知ってはいるが、そんなにひどいところはないと答えた。
我が母は継母でとりわけ半六を溺愛しており、そうこうするうちにこうなってしまうと云々。
冨永内左衛門が半六従兄弟加藤三十郎を呼んで、半六の行いがよくないことを言い渡された。
あるいは波右衛門が江戸留守のため波右衛門の親類を源五兵が呼んで言い渡されたと。親類はすぐに波右衛門の気持ちを伝えたと。