名古屋の町は大騒ぎ

名古屋でおこった江戸時代の事件を紹介

主人はちゃんと僕に言い聞かせておかないと

元禄9年8月23日。
快晴。
申半(午後4時)過ぎから曇る。
夜も曇。
近頃、津田九郎右組江坂清左衛門が医者のところへ鰡(ぼら)を届けた。
柿羽織に途中で出会い、このことを問い詰められた。
僕が言うには、買って医者へ持って行くところだと。
柿羽織は清左衛門のところへ連れて行き、その真偽を問いただした。
清左衛門が言うには、□□ の釣った魚であり、これを弟のところへ持って行くのだと。柿羽織は納得して帰った。
後に清左衛門は僕の嘘に腹をたえ暇を出した。
その後、簡略目付堀田平右衛門からあの僕に聞きたいことがあると清左衛門に呼び出しがあった。
清左衛門が言うにはもう暇を遣わしたと。
平右衛門が言うのは、その僕が嘘を言ったと怒って暇を出したのではないか、ほかにも過ちはないのかと。
清左衛門は無いと答えた。
平右衛門は重ねて言うには、その僕の詮議は未だ公儀では済んでいないので僕にまだ尋ねたいことがあったと。
それなのにこれでは軽率であると云々。
津田九郎右衛門はすぐに月番中野勘平・山中覚左衛門に清左衛門を叱らせる。
清左衛門はこのためしばらく遠慮となる。
細野七左衛門、傷は癒えるが病が重くて死ぬ。
乱心の後3人扶持を貰っていた。