宝永7年5月15日。
伝左衛門にはもはや又左衛門を探す必要はなく、遠慮(軽い罰)する必要もないので、前々の通りと心得るようにと。
小普請役となるはずであった。
御屋形で公儀の条目を深田宗信が読む。
墨絵の間に正室、右に隼人正が上座、それから老中が列座する。
正室左に城代衆など、向かいに側同心頭などがおり、足軽頭以上であった。
いずれも袴で、隼人正を始め両手をついて聞く。
初めに隼人正が申されたのは今度公儀から言いつけられた条目を聞くようにと云々。
読み終わると渡辺新左が進み出て、条目の通り謹んで承り、何れも守るようにと云々。
城代の挨拶は慣例の通りで、この条目は文が厳しく、今までないものであった。
高木十右のところで寺社への条目が申し渡される。
これは公儀からのものではなかった。