名古屋の町は大騒ぎ

名古屋でおこった江戸時代の事件を紹介

慌てふためく姿がうかぶようだ

元禄11年10月13日。
少し前、山下武左衛門が追放になった際、沢井三左衛門のところで言い渡しがある。
列座の時、御目付善左衛門だけが刀を次の間に置いてきてしまい、左右を見回して顔色を変えた。
そして急に立ち上がり、刀を取りに行った。
その間席を離れたのは見苦しかった。
このようなこと御目付は不得手かと。
また、御供番の跡部助右衛門は以前御老中から書付を受け取り、それを見ると知行家屋敷という字を読めなかった。
それで玄蕃殿に向かって問いかけた。
玄蕃はこれはお前が朝夕取り扱う知行の知の字だと言った。
助右衛門は冷や汗をかくと云々。