名古屋の町は大騒ぎ

名古屋でおこった江戸時代の事件を紹介

2022-09-20から1日間の記事一覧

男女の仲では

元禄4年11月。文左衛門が近頃聞いた話では、毎夕暮れ時に巾下埋御門を角頭巾をかぶり大小を差して通り、明け方には帰る者がいると。御門番が不審に思い問うと、滝川彦左衛門のところに出入する者で夜毎勤めに行くのだと答えた。このため、ある夜人に後を…

本格的な冬の訪れ

元禄4年11月27日。明け方から空が曇り、雪が降り始める。寒さが身にしみ、雪が地面を覆う。翌日の晩からもちらちらと降る。

一番かわいそうなのは妾じゃないか

元禄4年11月。今は坂崎伝四郎家老の佐治九兵衛南隣に住む幼名友弥、150石大道寺玄蕃頭組大道寺伊右衛門という者が西新町の東側に住んでいた。親は孫兵衛であった。同じ組村上善右衛門という者がおり、この娘を玄蕃頭の指図で伊右衛門と縁を結ぶ約束で…

そりゃそうだ

元禄4年11月初め。宰相公(綱誠)の御小姓町野兵部は気分が少し悪かったが、御番を御下屋敷で勤めながら兵部は中で薬を煎じていた。御下屋敷に遣わすと若党が煎じたものを天目に移す際に、懐から何かをつまみ入れた。家老1人がこれを見て不審に思い兵部…

子どもの苦しむ姿は見るのも辛い

元禄4年11月22日。午の2分(午後0時)頃、渡辺源之助が気絶する。文左衛門が驚いて訪ねると既に気がついていた。医師田代松庵・近松幸安・松村養亥・針司山崎不介・田中宗円が治療のために集まっていた。また同日申の刻(午後3時)に体が冷たくなり…

今のコロナの状況と似ている

元禄4年11月。今年9月初めから麻疹(はしか)が流行り、家々では心配していた。2度かかる者もいたと。今月に至るまで流行はおさまらず。

足を踏み外したんだな

元禄4年11月17日。常徳寺の堀へ瓦町に住む鉢ひらき坊主(托鉢を行なう僧)が倒れ落ちて死んでしまう。渡辺平兵衛の足軽で町門番の女房の親類であった。

もう冬だなあ

元禄4年11月16日。夜、西方で雪が降る。夜明けには晴れる。

ガタガタ、ヒューヒュー

元禄4年11月11日。昼間は雨が降る。夜になると雲が消えて月明かりがさす。亥の刻(午後9時)前、西風が吹いて戸を叩き、目を覚ますほどの強風となる。

ジキルとハイド

元禄4年11月。文左衛門が近頃聞いたところでは、相応寺筋服部源左衛門子の同平八は邪気がおこる度に男女を問わず気に入らぬ者に対して、走り出て脇差を抜き切りかかり追いかけまわしていた。邪気がおこらぬ時は、刀も差さず飯炊女と一緒になって乱髪で面…

怪しすぎる

元禄4年11月8日。夜半、平岩五右衛門のところへやって来て戸を叩く者がいた。遠藤善左衛門が戸を開けると、駕籠を担いで犬山の親類のところからやって来たと言って、宛名のない書状を差しだした。善左衛門は不審に思い、色々話しては追い返した。また、…

娘を奉公に出したのか、それとも嫁に出したのか

元禄4年11月5日。夜、西新町御守殿足軽頭竹尾茂右衛門のところから娘を服部平内のところへ遣わす。

何をしでかしたのやら

元禄4年11月2日。千田善左衛門が逼塞し、職を解かれる。