名古屋の町は大騒ぎ

名古屋でおこった江戸時代の事件を紹介

男女の仲では

元禄4年11月。
文左衛門が近頃聞いた話では、毎夕暮れ時に巾下埋御門を角頭巾をかぶり大小を差して通り、明け方には帰る者がいると。
御門番が不審に思い問うと、滝川彦左衛門のところに出入する者で夜毎勤めに行くのだと答えた。
このため、ある夜人に後をつけさせると天王坊へと入って行った。
聞いた話と違うのでますます不審に思い、ある夜門番が立ちはだかり頭巾も取らず無礼だと無理やり頭巾をはぎ取ると嶋田髪を結った女であった。
門番たちは興ざめるがそれでも後をつけると榎町へ向かったと。
本当のことはわからないと。