名古屋の町は大騒ぎ

名古屋でおこった江戸時代の事件を紹介

自殺か事故死か

宝永1年8月1日。
近頃、経師屋弥兵衛が連れ多くと甥の船で出かけた。
酒に酔い騒いでいるうちにこの甥が側にいた中川作兵衛仕の脇差を抜き、手に持って急に水中に入った。
人々は驚いたがどうすることもできず、死骸も引き上げられなった。
翌日、死骸が材木改めの番所の前へと流れてきた。
すぐに引き上げて見ると喉に傷があった。
水中で自らが傷つけたようで、これは泥酔によるものだろうか。
首には数珠をかけていたと。
同船した輩に疑いがないわけでもないので町人10人は町に預ける。
同船の作兵衛召仕、桜山武右衛門召仕2人は主人に預ける。
経師の甥は奈(納)屋の油屋善九郎のところに住んでいた。