元禄15年10月16日。
建中寺の法事が終わる。
家中の拝礼があり、申(午後3時)過ぎ八三郎様(継友)が参詣なさる。
長上下で廟へも拝礼なさる。
側物頭以上家老は5枚、老中は2枚、以下は1枚。
礼剣以上の物頭は金2分ずつ。
御布施の覚。
銀30枚は導師、銀5枚は4ヶ所の寺。
金3両ずつを経奉行上人6人。
銀3枚は上人25人。
金3分ずつを西堂4人。
金1両は経奉行。
金1両は維那役。
金3分ずつは経奉行平僧3人。
金2分2朱ずつを声明役12人。
金2分5匁ずつを侍者役2人。
金2朱ずつを平僧113人。
金2分を行者1人。
銀5枚を加布施平僧10人。
金11両3分・銀11匁50貫を座頭。
金2両1分・銀7匁6分10貫を盲女。
右と同様10貫を非人。
大判1枚を姫君様から。
銀5枚を本寿院様から。
銀3枚を岩之丞様から
銀2枚を青山奥様から。
この朝建中寺で行社赦が8人、国方が3人、町方が5人。
使いが4ヶ所からやって来て、銀10枚が紀伊大納言様。
銀20枚が紀州中納言様。
銀10枚が水戸宰相様。
同5枚が水戸少将様。
銀20枚が松平安藝守殿。
同10枚が松平備後守殿。
巳刻(午前9時)、甲斐下屋敷の明家から火が上がろうとするが、すぐに消し止める。