名古屋の町は大騒ぎ

名古屋でおこった江戸時代の事件を紹介

真実は如何に

元禄15年閏8月24日。
昨日、塩川市左衛門より申してきたので、石川瀬左衛門のところにいる永井清左衛門召仕の女やな・かるのふたりを駕籠に乗せ、この朝町奉行へ遣わす。
町奉行2人と同心附目付が同席し、女を問い詰める。
密通のことを尋ねるとそれは事実ではなく戯言だと言う。
そんな戯言はいつ、どこで、どういうことだと女が問いかける。
茶の間の女は裏で洗濯をしていると男が後ろから抱きつき、望みのものを取らせるので2人の秘密にしておいてくれ言ったが、拒んで許さなかった言う。
2度目は台所にいると男が酒に酔って抱き付こうとしたが、男がいるので堅くこれを許さなかったという。
この他には何もないと言う。
その夜の出来事を詳しく聞き、また重ねて尋ねることがあれば呼ぶからと瀬左へ返す。9月になろうとするこの時、瀬左衛門から報告があって片が付く。
2人ともに暇を出す。