名古屋の町は大騒ぎ

名古屋でおこった江戸時代の事件を紹介

返せば済むことなのに

元禄13年7月14日。
子刻(午後11時)、田村八之右衛門が疱瘡で死ぬ。
年は28。
山内半三郎家老が自殺する。
酉半(午後6時)、丹羽又左衛門僕が渥美源兵衛僕に長屋で切り殺される。
以前、源兵衛僕は又左衛門僕に物を借りていた。
この日夕方頃、源兵衛の長屋へやって来て、返してくれと言うが応じてもらえなかった。
かえって源兵衛僕が脇差を抜いて又左衛門僕を切り殺した。
17ヶ所は何れも浅い傷で体には達せず。
又左衛門僕は抵抗しなかった。
源兵衛僕は喉を突くも死ななかったので、もう一度喉を突いて殺してしまう。
自殺したようであった。