2024-07-17 迷信だよ 鸚鵡籠中記 宝永7年9月25日。近頃、五十人吉田六之右衛門に男の子が生まれる。髪が黒く生え、上唇は普通だが下唇はとても厚く、耳のあたりまで口が裂け、上下に歯が生えていた。食べものや乳は与えなかった。水だけを呑ませていると10日ばかりで死んでしまった。六之右衛門の父は鷹のために犬をたくさん殺し、自らもよく食べていた。父の報(むくい)が孫に報うのかと云々。父は堀田平兵衛の姉聟であった。