名古屋の町は大騒ぎ

名古屋でおこった江戸時代の事件を紹介

親戚が勝手に首を突っ込んじゃあイカン

宝永3年9月15日。
栗田六之右衛門・蜷川善左衛門が金15両ずつ盗まれる。
近頃、春日井郡阿原村の百姓が日待(一種の宗教行事)で浄瑠璃を語っていた。
ひとりが酔っ払って百姓の頭を叩き、その後つかみ合いとなった。
翌日、百姓は畠で頭を叩いた男の頭を鍬で割った。
しかし、男はその後息を吹き返して死ななかった。
百姓は自害しようとして失敗したが、翌日に死んでしまった。
この春、成瀬隼人正知行下の一色村で百姓2人が争ううちに1人の首を鎌で切り落とした。
切られた親には金をやって謝り、寺にも金をやって死体を置いてもらった。
何事もなかったように病死とし片を付けた。
決着がついたのに名古屋で奉公していた切られた者の親類がこのことを聞き出して怒りを抑えられず訴え出た。
このため庄屋・坊主などはとても迷惑した。