名古屋の町は大騒ぎ

名古屋でおこった江戸時代の事件を紹介

隼人正って殿にもズバズバものいう人

宝永5年閏1月15日。
江戸において昨日大久保加賀守から奉書がある。
この日、成瀬隼人正が登城したところ大樹ならびに西丸様と対座で尾州への暇を下される。
時服をいつもの通り下される。
先ごろ隼人正からの3つの願いについて噂がいろいろとあった。
ひとつは3万両の救済金。
これが叶わないのであれば先年差し上げた新田を返してくれるように。
これも叶わないのであれば尾州へ戻り、人を減らして尾州にいたい。
とにかく財政が苦しいと。
公も3つの願いは叶え難いので尾州へ戻るのを許されると云々。
別の話では3つの願いとは3万両の救済金、替地になった知多郡の返却、犬山への7年滞在だと。
当時、主馬など少身出身が大分加増されていた。
時期相応ではあるが、人によってはかなり加増などされていたので、隼人正はいろいろと含むところがあり願い申されたと云々。