元禄8年2月12日。
明け方、火事だと騒ぎがあったが、文左衛門は知らなかった。
未刻(午後1時)前、火事だと騒ぎがある。
文左衛門は橦木町まで出かけるが、また嘘とのことで帰る。
文左衛門は源右衛門のところへ行く。
この日仲間が宗門一札を全員持参する。
文左衛門はいちいちこれを点検する。
天野小麦右衛門・能瀬勘右衛門2人を半蔵家老杉浦佐太夫のところへ呼び、江戸から半蔵が平岩勘左衛門のことで不愉快なことがあったと寄こしたと言い渡しがある。
小麦右は堂々と失敗などないと言い放つ。
その上、不注意などない、小頭役を返上すると言って帰ってしまう。
勘右衛門は叱られて大いに肝をつぶし、もじもじしながら帰る。