名古屋の町は大騒ぎ

名古屋でおこった江戸時代の事件を紹介

おとがめはなかったのか

宝永6年6月28日。
御直衆の礼があり申(午後3時)前に終わる。
継目の礼もあり、銭1貫文ずつ別に出す。
玉三郎進は貫さしが切れて銭が散乱する。
他にも切れた者がいた。
町で出来あいを買い求めたが、多くは古い麻を用いており、ひどい物は茗荷を染めて縄に用いたものもあった。
たとえ強い麻であっても銭を強く繋ぐと、2つに折った時に擦り切れてしまった。
山本賢ノ右衛門は御目見せずに帰ってしまった。
馬廻所左衛門は御前に出て馬鹿笑い、あやかし(妖)のようであった。
上泉半介が礼の後立てなくなり、大目付両人が引き立てて帰らせた。
半介は近頃病気で歩くのが不自由であった。
須ノ崎三左衛門は礼の時に脇差が抜けた。
すぐに押し入れたが、小刀が抜けているのに気づかずに礼をしたので、うつむいた時に小刀が股に突きささり、少しの間立てなかった。