宝永2年9月9日。
この日、文左衛門は召仕と3人で井戸を修復する。
その間、桶6つで代用する。
ことのほか手間がかかり、翌日も3人でようやく完了する。
桶屋には明日までの都合5日間。
大須の芝居の札銭は120貫。
芝居で腰の刀を落として帰った者があり、河村半太夫の子だと。
しかし、後々まで誰かわからず、刀を落としたことだけは確かだと。
磯野三郎右衛門、青木作左衛門両人に預けられた近江守手代近嶋伝右衛門は駿河町に住んでいた。
いろいろと借金し、先月28日逐電する。
女房はてうと言い、大曽根に住んでいた。
とても音尾のことを思っており、逢いに出かけて大曽根に連れて帰った。
1日に夫婦でまた逐電し、猫がほらの近所だんけい山に池に身を投げて死んでしまった。
男の下帯と女の帯を結んでおり、ようやく今日これを見つけ出す。