名古屋の町は大騒ぎ

名古屋でおこった江戸時代の事件を紹介

人は見かけによらぬもの

宝永6年2月18日。
作事を始めてよいとの廻文が来る。

夜、味鏡(鋺)村孫左衛門の家に2人組の盗みが入った。
孫左衛門の召仕2人が追いかけ、組み伏せて田の溝へ転び落ちた。
2人組は持っていた小刀で下から突き、1人は即死、1人は傷が8ヶ所あったが命は無事であった。
そのうちに人が集まり、2人組盗人を叩き殺した。
孫左衛門は山城守の百姓であった。
2人組の盗人は小牧の東、牛山村の阿部縫殿の百姓で重左衛門・伝左衛門という兄弟であった。
かなり裕福で盗みをするようには見えなかった。
しかし、日頃から盗みを働いて暮らしていた。
闕所となったところ、いろいろと盗みの道具が置いてあった。

この日聞いたところでは山城守の戒名は正映殿覚誉徹巌居士。