宝永5年5月13日。
巳刻(午前9時)、久屋町筋袋町東の角、豆腐屋の隣2軒が風や地震でもないのにガラガラと崩れ、町中びっくりする。
昨年の地震の際に家が崩れかかるが舎塀で持ちこたえていたが、近頃の梅雨で舎塀が崩れたので家もまた倒れると。
この項ママ。
近頃、五十人に木曽の手代から1人がなると。
初めは浄瑠璃などを語って歩く町人だったと。
近頃、小菅半右衛門が妻を離別する。
これは兄の宗鑑が半衛門のところに草花を貰いにやったが、半右衛門が留守で会うことができなかった。
このため宗鑑は激怒して半右衛門のところにやって来て、内儀を叱りつけて詰問した。
あれこれ互いに話し合ったうえでむを得ずこうなると。
宗鑑は老耄であった。