2023-07-02 親は神経質そうだが、子は出来た子だ 鸚鵡籠中記 元禄15年9月13日。夜、江戸で足軽頭蛯江市之進が自殺する。昨日、使い勤めで間違いをしでかしたか。それともほかの者を遣わしたので気に病んだか。ひとり言を言い、ため息をつき、文で気になったものは焼き捨てて自殺したと。あるいは道中で足軽が乱心したことをとやかく言われたからとも。市之進の自殺を聞いて、名古屋の母は自殺しようとする。12になる市之進の子市十郎が刃を握って自殺を止める。手のひらを傷つける。