名古屋の町は大騒ぎ

名古屋でおこった江戸時代の事件を紹介

勘違いから大騒ぎ

元禄14年4月28日。
新町糸谷半九郎が町内に預けられる。
近頃、近所の子たちが半九郎裏へ紙鳶(凧)が落ちたからと、裏の脇道から大勢が入り込んだ。
ここには梅の実があったので、盗みに来たかと裏の借家の者たちが出てきて子たちを叱りつけた。
半九郎も出てきて近頃梅の実を盗んだだろうと叱りつけると子たちは全員逃げ去った。
その中で押の者倅1人が逃げずに捕まり、散々打ちつけられた。
親の押の者はこの時は江戸にいた。
母親は大そう怒って、仲満たちを通して届け出ると言った。
半九郎の方から詫びるのであれば許してやると仲満の押の者が半九郎に聞かせた。
しかし3日たっても詫びはなかった。
そのため終には上に伝わり、このごとく。
借家の者は半九郎に預けられ決着となる。
半九郎は免れる。
借家の者は町奉行支配には住めなくなるはずと。