名古屋の町は大騒ぎ

名古屋でおこった江戸時代の事件を紹介

ドジな泥棒

宝永5年12月22日。
近頃、八三郎様の坊主衆松浦千弥が評定所の東屋敷に入る。
松浦千弥は日頃盗み癖があり、物がなくなることがあった。
近頃、同僚の坊主に板敷きの釘を抜いておくので何時にここの畳を上げてくれと頼んで縁の下にはい入ったが、頼まれた坊主が忘れて畳を上げずにおいていた。
このため千弥は茫然としてあちこちをくぐり歩いたが見つけ出され、狐に憑かれたように偽って狂ったふりをしたと云々。
縁の下に入ったのは道具を盗むためであった。
頼まれた坊主は14、5であったがな、わけもわからず頼まれたと云々。
宝永5に牢に入り、正徳3巳秋の行赦のときに牢から出た。