名古屋の町は大騒ぎ

名古屋でおこった江戸時代の事件を紹介

ドタバタした女性関係

宝永4年10月20日。
卯(午前7時)過ぎ、地震がある。
酉(午後5時)頃、大きな地鳴りがする。
近頃、兼松善蔵の兄修理が死に、その屋敷を召し上げる。
金銀・財宝は残らず妾に取らせる。
かなりの金額だったと。
この妾は先年大須で修理が見初めて連れ帰っていた。
その時目付土屋左右衛門もこれを見ていたと云々。
妾の父は桑名の薮医であった。
泰公の時、塀(垪)和藤八の娘を修理に下された。
その後、この女を離別したが、その後またとても恋焦がれて客人分としてまた藤八からもらい受けた。
このことを泰公が聞きつけられ、ある晩急に修理のところにお出ましになることになった。
祝儀の酒を下されるためであったが、修理はとても困り、その夜急にこの女を離別し、内密に勝手などを夜の間に壊すと云々。
このため中奥支配を解かれた。