名古屋の町は大騒ぎ

名古屋でおこった江戸時代の事件を紹介

2人におこぼれはないのですか

宝永1年9月18日。
小菅一郎左衛門が前にある堀の芦を中市場からやってきた町人足吉兵衛と刈っていると、泥の中から鰐口(鉦)1つを拾い出す。
指し渡し(直径)は8寸(1寸は約3センチ)ほどある。
その銘には、
奉寄進可児郡大原村 思うに美濃。
高社御神前 思うに富士権現を高山の上に勧請する。タカヤシロと。
慶安第四年辛卯九月如意。
珠日林左兵衛尉勝明 思うに今の旗本林丹波の祖父で知行所であったので寄進する。
この鰐口について水道奉行は城代衆へ報告する。
町奉行衆へ引き継ぎようにと申されたので町奉行衆へすぐに渡す。
検断物(没収品)となる。