名古屋の町は大騒ぎ

名古屋でおこった江戸時代の事件を紹介

確かに二条番が悪い

元禄16年4月8日。
近頃、池鯉鮒で有馬中書の関札を立てる。
家老4000石有馬監物が先に本陣脇に宿泊していたが、二条番の何某2人がやって来て、昨年泊まったところだと監物の宿札を剥がし、理不尽にも宿泊しようとする。
監物はそれを聞いて、中書が来られるのでここで待っていることを述べた上で、四日市でも理不尽なことがあったと。
何にせよ、この宿を引き払い、阿野へ宿を移して中書に使いを遣わし、宿のことで問題が起こったので先へ宿を移しので、ゆっくりお泊りくださいと云々。
二条番も困惑して庄屋などを呼びつけ、中書が宿を先に移したのは自分たちのせいではなく、お前たちが頼んだから宿を移したとの手形を出せと言ったが納得しなかった。
それでも強く望むので守護阿部伊予守に伺いを立てると、絶対に手形は出すなと言うので出さなかった。
中書は宿泊のことを江戸へ報告した。
池鯉鮒の宿泊はこのため先へ移したことが老中の耳へ入った。
後に中書は神妙であったと。
二条番衆は遠島を仰せ付けられる。