名古屋の町は大騒ぎ

名古屋でおこった江戸時代の事件を紹介

こんな領主も困ったもの

元禄15年7月16日。
近頃、渋谷弥太夫が麦を金で受け取ろうとした。
百姓は麦で払うと言うので、何度も麦では難しいと言い返すし、値段は8斗(1斗は約18リットル)だと言った。
これでは百姓はそれでは困ると言ったが、金で差し出すと。
太夫は色々と言ってくるのは不届きだと言い、以前は8斗と言ったけれど今は麦の値段が上がって7斗の値段だと。
百姓が金を持参して言うには、妻子は離散し、釜や鍬などまで残らず売り払い金を工面してきた。
もう暮らしていけないので、妻子兄弟までも残らず百姓全員逐電すると。
この後、百姓は訴状を目付に出した。
まずは話し合うべき。