名古屋の町は大騒ぎ

名古屋でおこった江戸時代の事件を紹介

悲しい恋の結末

元禄4年6月29日頃。
駿河町に石切(石材屋)の22になる子が住んでいた。
禅寺町下には隠宅という医者が住んでいた。
その娘はその辺りではまあまあの器量とのことであった。
隠宅が死んだ後は駿河町北側の叔父七右衛門のところに娘はそこに身を寄せていた。
石切の子丹七が見初めて恋い焦がれ、七右衛門に頼みこんで妻とすることにした。
近いうちに迎え入れるはずであったが石切の親は許さず、周りの者が色々と説得を試みたが全然聞き入れなかった。
子はこの世の無常を嘆き、ついには夜寝所で首をくくってしまった。