名古屋の町は大騒ぎ

名古屋でおこった江戸時代の事件を紹介

これは侍の驕りだな

元禄14年8月11日。
昼頃、車道で冨永弥五助の13になる弟が門から出ると、新見彦右衛門明組足軽の14になる子が茶を売りながら通りかかった。
橡(栃)の実3粒を持っていたが、弥五助弟が所望しても与えなかった。
弥五助弟は怒って侍が望むのに与えないとは覚悟しろと言った。
茶売りが応じないので脇差を抜き、眉間と肩と小指を少しずつ切った。
切られた茶売りは牧彦右衛門足軽屋敷へ走り込んだ。
弥五助弟は戻って行方をくらました。
茶売りの親は江戸へ行って留守であった。
13日の晩に片が付き、茶売りは親のところへ渡した。