元禄14年5月25日。
廻文がある。
この度大目付に預けられた足軽たちは名古屋の侍町、寺社町中、尾張領美濃の村々、ならびに木曽、かつまた江戸、屋敷の内外でことの善悪を調べ報告することとなった。
しかしながら、法に背く者があってもそれを取り調べできるような役人ではなかった。
そのためこの通り仰せ付けられる。
昨年冬に簡略について新たに定められたが、末々の輩には勘違いもあり、定めの趣旨も理解していないようである。
さらに最近では博奕などを行っている者もあると聞いている。
今後前々からの法度に背く者はもちろん、法を乱す者があればこの足軽らの検分により知らせが届くはずである。
このことをよく理解し、慎むように。
5月25日。