名古屋の町は大騒ぎ

名古屋でおこった江戸時代の事件を紹介

確かに乱れきっている

元禄10年3月26日。
井野口六郎左衛門が同心たちへ言い渡したことがある。
番所では諸事乱れているようであるので以後注意するように。
少し前に城代衆が御本丸へ来られた際、佐々喜右衛門が番所の後ろの土居に上り、元結を扱(しご)き、脇差は李(すもも)の木に掛けていた。
城代衆が現れたので急いで飛び降りたが、脇差は取れず刀だけを差して現れた。
これはだらしなく馬鹿げたことである。
そのほかにも隠れて謡を歌う者もいる。
市川伝兵などは城代が来ることを知らずに、袴を着ずに北の椽に立って小便をしていた。
その他にも袴を着ていない者が多数いた。