名古屋の町は大騒ぎ

名古屋でおこった江戸時代の事件を紹介

天王坊さん、言うねえ

元禄8年6月11日。
近頃、性高院・天王坊が隠居を仰せ付けられる。
性高院の僧は行き先がないと言うので寺内に置く。
本寺から1人扶持を遣わされるが、世間の笑いものとなる。
天王坊へは長野の方徳寺が入ると。
寺社奉行は天王坊に病気だから隠居しろと言う。
天王坊は恐れながら病気でもないの病気とは納得できないと言う。
すると寺社奉行はその方は供応など催し、断りもなく修理をしたのはどういうことだと言う。
天王坊は供応などではない、ただ氏子が遠方からやって来た時に求めに応じて酒や食事を出しただけだと言う。
修理は御触には前々からのものは届けに必要ないとあると。
これは虚であったのか、自分はこれを信じて知らせなかっただけだと。
隠居についてはそちらが私が気に入らなから行ったのであれば納得しよう。
病気や供応、修理のことであるならば納得できないなど言うので、10人衆は堪えかねて立ち去れと言ってその場を後にする。