名古屋の町は大騒ぎ

名古屋でおこった江戸時代の事件を紹介

由右衛門、やはり回復せず

元禄8年3月27日(20日か)。
曇。
巳刻(午前9時)過ぎから雨が降る。
1晩中雨は降り続く。
明け方、由右衛門は門前に人がいて自分を縛りつけようとしていると思い、怯えて着る物を引きかぶって息をひそめていた。
しかし、耐えられなくなって東の垣を破り、女部屋の前で呆然と佇んでいた。
もしかして良からぬことを考えていたか。
先日からの病状は終には回復せず、請人を呼んで暇を出す。