名古屋の町は大騒ぎ

名古屋でおこった江戸時代の事件を紹介

忙しい1日

元禄6年6月26日。
辰半(午前8時)まで曇り少し雨が降っていたが、その後晴れる。
文左衛門は辰刻(午前7時)に兄弟弟子の猪谷忠蔵・同唯四郎と共に下の様(ためし)場へ様物を見物に行く。
津守(松平義行)様御小姓役佐藤伝九郎草履取は先ごろ江戸で衣類を盗んで逃げ去っていた。
それが尾張で捕らえられた。
文左衛門は惣七が首を打つのを戸の隙間から覗き見る。
血しぶきが6尺(1尺は約30センチ)ばかり飛び、向かいの壁にかかる。
浅井孫四郎が胸のあたりは切るが、その下や腋は切ることができず。
申刻(午後3時)前から政之右衛門・雲平と連れ立って4つ手(網)を堀川に打ちに行く。
4つ手は忠兵衛のものであった。