名古屋の町は大騒ぎ

名古屋でおこった江戸時代の事件を紹介

回文も伝達文書です

元禄6年3月26日。
明け方から雨が降り、風も吹く。
小頭から火事についての回文がくる。
回文には、昨年火事があった際には、巾下片端三之丸の内はもちろん御城に駆け付けるようにと三左衛門が仰せになったが、今後は、南は押切筋より、北東は武平町筋より西までで出火の場合は先ず三左衛門殿宅へ聞きつけしだい早々に出かけ、指図を受けるように。
たとえ方角が先の通りでなくても、風が強く火事が大きくなりそうであれば三左衛門殿のところへ出かけるように。
併せて老人衆は成合(一緒)に成られるように。
このように言い聞かせるように三左衛門殿が仰せ聞かされる。