名古屋の町は大騒ぎ

名古屋でおこった江戸時代の事件を紹介

決死の覚悟

貞享2年1月7日。
撞木町の木戸際で、建中寺から帰りの中納言様(徳川綱誠)に直訴する者がいた。
御目付松田庄太夫に調べさせると、この者が昨年松山次郎太夫に金を貸しており、その利息がかなりの額となっていることが判明する。
毛利治部左衛門と池村三右衛門が保証し、去年の冬までに完済するはずで18両を貸すが返してもらえず。
穏便に始末しようとするも聞き入れられず、直訴する。
この者どうやら大和の百姓で禁裏の百姓とのこと。
次郎太夫が18両を払うこととなる。
百姓は追放となる。
池村三右衛門は大津町下の神野定右衛門の家に住む者で、大和守組の150石取り。
中閑雪が兄にあたる。