2024-10-15 知らないはないでしょう 鸚鵡籠中記 正徳2年7月19日。近頃、悪所(遊郭)近所で雲侯(松平義昌)の家の工事が行われていた。公儀屋敷坪数改方から誰の家かと問い合わせがあり、雲侯の御槍奉行何某の家と言い逃れた。公儀の役人から雲侯の御家老に内意があり、御側衆を呼び出して詮議したが、何れも知らないと云々。そこへ古組御歩行頭角田政之進が残らず白状した。このため御家老から雲侯に詫びがあった。雲侯は面目をなくし、その上角田に憤り、板乗物で領地へ遣わされる。この家は壊すと云々。