名古屋の町は大騒ぎ

名古屋でおこった江戸時代の事件を紹介

こりゃ大変だ

宝永2年3月16日。
文左衛門は昼から源右衛門・弥左衛門と岡崎蓮入のところにもてなしを受けに出かける。
夕暮れ前、帰る途中で飯嶋七郎左衛門屋敷の坂を半ばまで下ると、弥左衛門が急に右の足をねじって転びそうになったので源右衛門召仕とともに介抱する。
言葉を発することもできず、右の手も動かなかった。
その時中根清太夫と平井紋左衛門が通りかかり、ともに介抱する。
竹田喜庵も通りかかり、高田善兵衛のところで湯をもらい、ねり薬を用いた。
その後、駕籠を呼び寄せて帰る。
文左衛門が日が暮れてから見に行くと、気は確かでなく、あくびも度々していた。
右半身は動かすことができなかった。
薬と針を用いるが、度々、吐き戻す。
夜更け、柳川茶庵を呼んで薬を用いる。
連絡はしていなかったが話は通じているようであった。
丑刻(午前1時)に文左衛門は帰る。