2023-08-04 少し奢ってませんか 鸚鵡籠中記 元禄16年6月20日。蛯江休夢は沢の観音にいた。奈屋の町人が酒に酔ったところに出くわした。休夢の杖を取ったので、すぐに小脇差で切りつけた。袖を切ったとも。町人は驚いて逃げ去ったので、僕に命じ、切ろうと追いかけたが、追いつけなかった。近親の者はこの騒動を聞きつけて馳せ参じた。伊予守は馬で駆け付けた。孫を連れていて休夢はこの酔っぱらいに出会ったとも。あるいは、近親から人を出してこの町人が出て来るのをうかがい、叩き殺そうとしたので困ってしまい、いろいろ詫言を言って済ませたと。