名古屋の町は大騒ぎ

名古屋でおこった江戸時代の事件を紹介

この日が婚礼本番

元禄6年4月21日。
申刻(午後3時)より曇りだす。
酉半刻(午後6時)、忠兵衛の娘が駕籠でやって来る。
提灯が星のように輝き、人が絶え間なく続いている。
彦坂平太夫は馬に乗りやって来る。
渡辺平兵衛のところへ出かけ顔を合わせる。
部屋で侍女郎おいと娘と文左衛門との3人が並び、引渡の儀が行われる。
雑煮・吸物・酒事を終えて、文左衛門は源右衛門とともに駕籠に乗り、戌の半時(午後8時)忠兵のところへ到着する。
忠兵衛のところから来た上下扇を用い、槍を束ねる。
玄関には野崎五郎左衛門・前田伝蔵が出ていた。
座敷には、彦坂平太夫・松井重兵衛・同惣左衛門・山田勘右衛門・永田平三郎・渡辺源五右衛門・林丹右衛門・津金佐右衛門・安井権六・同又七郎。
勝手には忠兵衛夫婦・平太夫・源右衛門。(後略)