名古屋の町は大騒ぎ

名古屋でおこった江戸時代の事件を紹介

光友公の仰る通りおかしな奴

元禄4年9月。
加藤武兵衛子同茂助が江戸より戻った。
茂助の向かい町屋では三味線が得意な小左衛門という者が弟子を多く取り、旗本衆の若い者も毎日寄り集まっていた。
この者たちが茂助の方を見て指さして笑った。
このため、茂助は向かいの町人を呼び、こちらをのぞいて笑っていただろうと叱りつけた。
町人は謝って帰り、その後、茂助の仲間を頼み茂助に詫びを入れた。
茂助は何も遺恨はないと言って帰すが、夜明けにこの町人を門外で厳しく叱りつけた。このことを光友公が聞きつけて頭がおかしい奴とだと仰せられたと。
茂助は小普請となり、9月29日に名古屋に着いた。