名古屋の町は大騒ぎ

名古屋でおこった江戸時代の事件を紹介

2022-09-09から1日間の記事一覧

若気の至りでは済まされぬ

元禄4年7月。美濃郡奉行佐田弥五助手代の甥に服部七郎右衛門という者がいた。親は滝川彦左衛門のところで足軽をしていた。ある時、この七郎右衛門は尾張郡奉行恒河弥五平のところへ見習としてやって来た。弥五平のところには女がいて、若い盛りの七郎右衛…

子どもは無事か

元禄4年7月。熱田で子守をしていた女が主人の刀を取って自害する。

犯人は不明

元禄4年7月。西矢場の辺り前須で中間らしい者が切り殺されたと。

逃げるが勝ち

元禄4年7月16日。永安寺で中間の酔っ払いと町人が刀を抜き合う。利口な町人は逃げ去る。

時代劇のイメージとは違い、町人も反撃

元禄4年7月16日。夜、本町本屋藤兵衛の向かいで踊りが行なわれる。刀を差した者が1人と中間2人がやって来て邪魔をし、音頭取りを踏みつける。町人は怒って3人全員を踏み倒す。しばらくして3人は辛うじて逃げ去る。

懸賞金は黄金10枚

元禄4年7月16日。夜、万松堀端に乞食ひとりで寝ていると、3人連れがやって来てあの乞食を切ろうというので、乞食は急いで堀の中へ逃げ込む。そこへ若宮向柏屋の隣粉屋角兵衛の14になる子と19の僕が連れ立ってやって来る。先ほどの3人が刀を抜いて…

刀剣女子ならぬ刀剣男子か

元禄4年7月。沢井三左衛門同心松井勘右衛門の前髪立(元服前)の若党が兄市右衛門の刀を盗んで走り去る。ついには牢に入る。

歩との悩みは尽きない

元禄4年7月19日。大番小頭山寺甚兵衛家老吉田甚六が乱心により自害する。

また相撲で大騒ぎ

元禄4年7月16日。夜、文左衛門は山田へ相撲見物に出かける。見物人がもみ合ううちに、百姓が恒河氏に無礼をはたらき踏みつけられる。

今なら何が見えるのか

元禄4年7月16日。建中寺山門が開く。文左衛門は初めて階段を踏み、雁木を伝って九折を上る。四方に素晴らしい眺めが広がっていた。北には高い山がそびえ、そこに雲がかかっていた。南には伊勢湾が広がり、遠くには船の帆が風をとらえていた。

今のように街灯もないから怖いよな

元禄4年7月。橦木町山上金三郎は大塩豊八の家で話し込んでいた。夜、金三郎の僕が迎えに出かけると、家の辺りは大きな榎の枝葉がたれて空を塞ぎ薄暗かった。何となく恐ろしくなり振り返ると、8尺(1尺は約30センチ)ほどの白い入道が立っていた。僕は…

いくら悔しくても、残される子のことを考えないと

元禄4年7月15日。御目付石黒作兵衛は日頃から若党には厳しく接していた。柄巻屋(刀などの柄に糸を巻く商売)清兵衛のところへ代金5匁を渡しに遣わせたとも。折しも盆で中間が休みだったからか、若党を作兵衛親の蘭若へ灯籠を灯しに遣わせた。それが若…

酒の勢いもあるかも

元禄4年7月14日。文左衛門は山田へ相撲見物に出かける。相撲取りもたくさんいて、見物人が群れをなしていた。素人相撲もすでに始まっており、こつて牛(鈍牛)のような男が現れると行事が声をあげ一気に盛り上がり、人々にも力が入る。阿部伊右衛門が前…

これは心配で寝れない

元禄4年7月5日。4日深夜、かすかに雷の音を聞こえる。時に激しい雷で戸障子が震え、風が吹きすさび、雨が流れ落ちる。朝になっても雨は止まず。

同じ主人に仕えていても

元禄4年7月4日。成田宗左衛門下僕と若党が喧嘩する。