名古屋の町は大騒ぎ

名古屋でおこった江戸時代の事件を紹介

宝永5年7月の天気です

宝永5年7月1日。
雨が降るが、辰(午前7時)から止む。巳(午前9時)過ぎから晴れる。今朝明け方前寅の刻(午前3時)、吉見兵部が御宮へ出仕すると埋門の扉の下から西へ水が滝のように流れ落ちていた。門内の水は膝が沈むぐらいあり、志水甲斐の辺りや御宮の前などでは高い木履(木の履物)が沈んでしまうぐらいあったと吉見兵部が直接話してくれた。
宝永5年7月2日。
晴。雲が乾(北西)へ流れて行き、巳(午前9時)から巽(南東)の風が吹き始め、段々と強くなる。時々曇り、未(午後1時)から雨が降り出し、風がまた吹く。申半(午後4時)からますます風が激しくなり、雨が降ってジメジメする。1晩中雨・風が続き、寅刻(午前3時)、特に風が激しくなる。
宝永5年7月3日。
風が昨夜より静まり、雨が降る。巳(午前9時)前、大雨となる。昼前から雨・風が止み、薄曇りとなる。しかし西風は吹くことはなく、雲はなお乾(北西)へ流れて行く。未(午後1時)頃からまた大雨となる。申(午後3時)前に止み、夜は晴れる。枇杷島の水位は4合3勺となる。
宝永5年7月4日。
晴、雲が乾(北西)へ流れて行く。卯半(午前6時)過ぎからまた曇る。西風は少しも吹くことがなく、巽(南東)の風が1日中少しずつ吹き、時に雨も降るが、時にまた晴れる。未(午後1時)から晴れる。
宝永5年7月5日。
晴。未(午後1時)前、少しの間わずかに雨が降って止み、晴れる。雲はおもむろに時々乾(北西)へ流れて行く。
宝永5年7月6日。
晴。昼前、時々雲が現れる。
宝永5年7月7日。
晴天。とても暑く、汗が流れる。昼前、少し西北の風が吹く。夜はまた耐え難い暑さとなる。夕暮れ前、艮(北東)に厚い雲が現れて雷が轟き、戌(午後7時)横なぐりの大雨となり、また雷が鳴る。半時(約1時間)ほどして雨が止む。
宝永5年7月8日。
晴。暑さが厳しく、1晩中暑い。
宝永5年7月9日。
暑さが厳しく、夜もまた暑い。明け方前汗が寝床を濡らす。
宝永5年7月10日。
暑さが厳しい。夜は昨夜より少し暑さが和らぐ。夜中には綿衣を着る。
宝永5年7月14日。
夜、時々わずかに雨が降り、その後晴れる。
宝永5年7月15日。
薄暮薄暮は夕暮れの意味ですが、ここは曇の間違いか?)、巳(午前9時)から快晴となる。
宝永5年7月16日。
晴天、雲は乾(北西)へ流れて行く、時々曇る。酉半(午後6時)、雨が一降りして止み、晴れる。月明りはまるで昼のようであった。亥(午後9時)過ぎ、激しい雨が一降りし、しばらくして止む。深夜、また雨が降る。
宝永5年7月17日。
晴。巳(午前9時)から昼過ぎまで西風が少しずつ吹き、雲が少し巽(南東)に現れる。今年の夏では雲が現れ、西風が少しずつ吹いたのは初めてのことであった。
宝永5年7月18日。
晴。巳(午前9時)から未(午後1時)前まで西風が少しずつ吹く。申(午後3時)頃、雨が一降りして止む。薄曇。
宝永5年7月19日。
雨が降り、ジメジメする。時々雨が小降りになり、時に雨が止むこともあった。申(午後3時)から段々雨が激しくなり、巽(南東)の風が吹く。申半(午後4時)から夕暮れまでの間、2日の風よりは弱いが激しい風が吹き、夜になって静まり、雨も止む。稲妻が光り、雷が鳴る。日が暮れて稲妻が閃き、雷鳴も時々聞こえる。戌(午後7時)頃、大きな雷が鳴り、止む。
宝永5年7月20日。
晴。西風が少々雲を吹き流す。夜中ににわか雨があり、ジメジメする。
宝永5年7月21日。
晴れてまた曇る。巳(午前9時)過ぎ、雨がしばらく降って止み、日が差す。時に曇る。未(午後1時)過ぎ、3、4度雷が轟き、未半(午後2時)から晴れる。夜、寝床に入ると涼しく、初めて日暮れから綿衣を着る。
宝永5年7月22日。
晴。
宝永5年7月23日。
夜中から雨が降る。
宝永5年7月24日。
雨が降り、未半(午後2時)からジメジメする。戌(午後7時)から雨が止む。夜、時に雨が降る。
宝永5年7月25日。
厚い雲が現れる。
宝永5年7月26日。
晴。西風が雲を吹き流す。急に西風が雲を吹き流すのは初めてであった。
宝永5年7月27日。
薄曇。巳(午前9時)過ぎ、しばらく日が差す。昼過ぎ少しの間雨が降り、未半(午後2時)過ぎから晴天となる。
宝永5年7月28日。
曇。午半(午後0時)からにわか雨が降り始め、未(午後3時)過ぎから本降りとなる。
宝永5年7月29日。
雨が止み、曇る。昼過ぎから日が差す。寅半(午前4時)、しばらく雨が降って止む。