名古屋の町は大騒ぎ

名古屋でおこった江戸時代の事件を紹介

ごもっとも

元禄10年2月。
天王坊が八千枚護摩を行う。
9月10日に結願(修法の終了)する。
少し前の長久寺八千枚護摩の時、公の御祈祷であったので一宗の僧に連状を回した。
しかし、これでは長久寺が国の支配頭のようであった。
これに天王坊は怒り、長久寺とは同院家同位であるにも関わらず連状で呼ばれたことは甚だ不快であった。
八千枚護摩を行うと申し上げ、廻状に長久寺を載せて招いた。
長久寺は怒り、我が宗の大事な八千枚で、これは先頃大願を果たした。
天王坊はなぜ人まねをするのだと使僧を遣わし色々と詰問する。
天王坊はなかなかの奸僧で、何某がうまく話し、これで決着と返事はしなかった。
どちらの僧もわがままな若輩者で、国賊であり、祈祷と言っては国の金を浪費する。
恨むべき者たちである。