名古屋の町は大騒ぎ

名古屋でおこった江戸時代の事件を紹介

大事な日に何たること

元禄10年1月11日。
薄曇。
午(午前11時)過ぎると晴れて風が吹く。
御弓が2本ずつあり、御馬始めが始まる。
巳半(午前10時)、公が内馳道(馬場)にお出ましになる。
最初は馬の先頭を。
今年は弓で始まりとする。
公は外馳道で御乗りであったが、今年は内馳道で御乗り。
外馳道には御馬があり。
御馬乗の輩は例年通り。
巳3刻(午前9時過ぎ)、新番浅利義太夫が外馳道の土居で死んでしまう。
世間では卒中ではないかと。
土居の上で息が絶え、すぐに地面に落ちてしまう。
側に並ぶ輩が集まり、縁のついたござに乗せ、寺尾内匠のところに運び入れる。
この時まだ御馬は始まっていなかった。
後に家に帰ったが息は吹き返さず。
歳は46。