名古屋の町は大騒ぎ

名古屋でおこった江戸時代の事件を紹介

これも貧困が招いた不幸

元禄7年12月5日。
昨年志水甲斐に御預けの塀和(垪和はが)藤八が許される。
巾下似せ大名の仲間共の多くが追放となる。
この日、先日女の子を絞め殺した者が判明し、牢に入る。
石川伴太夫僕で、女の子はこの男の妹であった。
最初この娘は伯母のところに住んでいた。
この僕は女房の面倒をみたが、妹にはしなかった。
伯母も養う能力はなく、娘を兄のところへ行かせた。
悲しんで泣く声がうるさいと、兄は怒って妹を絞め殺してしまった。
霄(霙)が降る。
しばらく雪が降って止む。