名古屋の町は大騒ぎ

名古屋でおこった江戸時代の事件を紹介

浅知恵は通用しない

宝永3年1月22日。
喜子進様台所人正木久左衛門が評定所東に入る。
この者は行いが良くない上、はなはだ貧乏であった。
以前十一屋の隣大黒屋の妻と関係を持っていた。
大黒屋は気づいていたが知らないふりをして女房を離別し、道具も返さなかった。
この女は久左衛門の妻となり、子も生まれた。
久左衛門は女房の道具を奪い返そうと百計を案じたこと、かつ下屋敷の威勢を借りたことが露見してここに及ぶ。(註。こことは揚屋入りを指す)