名古屋の町は大騒ぎ

名古屋でおこった江戸時代の事件を紹介

そりゃ逃げれないわ

宝永3年1月13日。
国府宮の儺追(はだか祭)取が小田井の民家に押し入り、捕まる。
その父が怒って刃を手にして互いに争い、互いに傷つく。
午2刻(午前11時半前)、法花寺町通り西側から火が出る。
乾風(北西)の風が強く吹いており、妙蓮寺などそのほか尾師六左衛門ならびに足軽屋敷・町屋など数多くが消失する。
未(午後3時)過ぎにおさまる。
北南両側長さ70間(1間は約1,8メートル)ばかり、東へ30間あまり。
火元は腰の抜けた願人坊主(神仏への代参をしながら、日ごろは芸を見せて施しを受けている者)で、ここはもう1人の借家であった。
この者は乞食(物乞い)に出ており、腰抜けは火が出たときに逃げ出すことができずに焼死する。